今からさかのぼること16年前、1991の1月22日、私は卒業旅行でイギリスはロンドンに居ました。
時は折しも湾岸戦争の勃発直後。テロを警戒して、友人たちが次々と卒業旅行で海外渡航の予定をキャンセルする中、就職予定先の会社からは「卒業旅行で海外には行かないように」とお達しが(私が出発した後(苦笑))出たりもしていたのですが、私は何のためらいもなくカバンに荷物を詰め込み成田空港からアエロフロートのモスクワ経由ロンドン(ヒースロー)行きに乗り込んだのでありました。
当時はインターネットで旅先の情報収集やホテルや交通機関の予約をするなんて夢のまた夢。もちろん携帯電話もない時代。成田から乗り込んだのはロシア製のIL-62Mで、今は日本や欧米の空からは追い出されてしまった機材でした。
戦争が終わった後の3月中旬まで、私はイベリア半島を一周するという旅を続けたのですが、この旅は今もなお私の人生観に一番インパクトを授けてくれた旅路だと言えます。
きれいな景色を食べたり、美味しいものを食べたり、多くの方に出会って話しをしたり助けられたり…嬉しいこと楽しいことはたくさんありましたが、辛いことや苦しいこと、危ないこともそれなりにありました。時節柄、イスラムの人々の行動には神経を使うというかかなりビビってました。「俺は、何でこんなところに居るんやろ?」と得体の知れない無力感に苛まれることもありました。
でも、そんな旅だったからこそ、今も想い出として私の中に残っているのだと思っています。あのタイミングでなかったら、出来なかったし、後に残らなかった旅でした。今にして思えば、私の両親もよく反対しなかったものだと思います(笑)
もし私が私の両親の立場で、私の子供が私の立場だったとすれば、いったいどうなっていたことか。間違いなく絶対猛反対しとるやろなぁ>俺(苦笑)
#ちなみに、その旅の記録は、こちらにあります。興味のある方はどうぞ(^^;
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